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2022.12.16
3月の記憶
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episode1
卒業式。
それは別れと新たな出会いの時期。
2022年3月。
僕は埼玉県のとある中学校の卒業式の撮影を行った。
朝、暗い時間に家を出発し、卒業生が登校する瞬間をカメラに納める。
カメラマン約15名で60名ほどの卒業生をカメラに収めることの難しさ。
それを僕は経験した。

卒業生にとって、一度限りの晴れ舞台。
中学校の卒業式はもう二度とない。
ファインダー越しに、彼らの輝きと涙を浮かべる目は想像以上に素晴らしいものでした。
この撮影中に僕は、このコロナ禍で青春を過ごした卒業生の現状を知ることになる。
大前提として、キラキラした目は見えるが笑顔は見えない。
「マスクだ」
全員がマスクをしている。
生徒・教員・保護者。
この会場にいる人全ての口元はマスクで閉ざされていた。
最後のホームルーム

最後のホームルーム。
生徒と先生が最後に会話する場所だ。
このプロジェクトは、このホームルームで生まれたといってもいいだろう。
返さなければいけない書類や、学級日誌を一通り返却し
落ち着きを取り戻した教室に、先生の声が響き渡る。
「先生は君たちに何もさせてあげられなかった。」
そう、コロナウイルスの影響で学校行事が中止。
体育祭、文化祭、合唱祭、修学旅行...。
楽しみだったはずの行事がなくなった世代だったのだ。
この現状を知った僕は、この生徒さんに笑顔になってもらいたい。
全国にいる中学・高校生に勇気を与えられる作品を作りたい。
その想いで、このプロジェクトを起案しました。
一旦は制作してみる

今回、True Story Projectの一作目となる作品を、
実倉萌笑、けいいちろうの2人とともに制作しました。
"クリスマスのキセキ"
キセキを皆様にお届けします。
また、撮影協力してくださいました、多くの方々に感謝の想いを作品に込めて。
是非、ご覧ください。
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